無料公開中
酒類製造免許は相続・事業譲渡で引き継げる?
酒類の製造免許は、品目別・製造場ごとに、製造場の所在地の税務署長から受けます(酒税法第7条第1項)。製造者が亡くなったとき、または個人の製造者が製造業の全部を譲渡したときは、引き続き製造する人が遅滞なく申告すれば、免許を受けたものとみなされる定めがあります(第19条)。確認日は2026年10月8日です。個別の可否は判断できません。
承継の場面ごとの扱い
- 相続(包括遺贈を含む)があったとき引き続き製造業をしようとする相続人(包括受遺者を含む)は、遅滞なく、製造場の所在地の所轄税務署長に申告します(第19条第1項)。申告した人が第10条の欠格事由(第1号〜第3号・第6号〜第8号)に当たらなければ、相続の時に免許を受けたものとみなされます(第19条第2項)。出典:酒税法第19条第1項・第2項(e-Gov法令検索)
- 製造業の全部を譲渡したとき(個人の酒類製造者)譲渡する人が個人の酒類製造者で、製造業の全部を譲渡する場合に、引き続き製造業をしようとする譲受者が、遅滞なく同じ税務署長へ申告します(第19条第1項)。申告した譲受者は譲渡の時に免許を受けたものとみなされ、譲渡者の免許は効力を失います(第19条第2項)。出典:酒税法第19条第1項・第2項(e-Gov法令検索)
- 法人の合併のとき合併後存続する法人などは、消滅した法人の申告義務(第47条など)と記帳義務(第46条)を承継します(第48条)。製造免許そのものを引き継ぐ規定は、今回の確認では見当たりませんでした。出典:酒税法第46条・第48条(e-Gov法令検索)
新規の製造免許との切り分け
- 新規に製造免許を受けるときは、免許後1年間の製造見込数量が品目ごとの数量に達しないと受けられません。清酒は60キロリットル、単式蒸留焼酎とみりんは10キロリットル、ビールは60キロリットル、果実酒やウイスキーなどは6キロリットルです(第7条第2項。例外は第3項)。
- 新規の申請では、酒税の保全上酒類の需給の均衡を維持する必要があるときなどに、税務署長は免許を与えないことができます(第10条第11号)。第19条の申告で免許を受けたものとみなされる場合の欠格事由は第1号〜第3号・第6号〜第8号に限られ、第11号の需給調整は含まれません(第19条第2項)。
- 第19条の申告が使えるのは、相続のとき、または個人の酒類製造者が製造業の全部を譲渡したときです。法人の製造者の事業譲渡や、製造業の一部だけの譲渡は、条文上は第19条第1項の対象に書かれていません。その場合に新しい免許が要るかは、製造場の所在地の税務署へ確認してください。
- 申告の期限は「遅滞なく」で、日数は条文に書かれていません。政令で定める手続の中身(添付書類など)は今回確認していません。
申告できないとき・製造をやめるとき
- 相続人が欠格事由に当たるなどで第19条第2項が適用されない場合でも、製造場に半製品または酒類が残っているときは、税務署長が相続人の申請により期間を指定して、製造または販売を続けさせることができます(第20条第1項)。
- 製造の全部または一部をやめるときは、免許の取消しを申請します(第17条第1項)。やめる手続は承継とは別です。
ここに載せたのは、e-Gov法令検索の原文で確認できた内容だけです。「見当たりませんでした」は、今回確認した条文の範囲で規定を確認できなかったという意味で、実務上も手続きが不要という意味ではありません。 申告の様式、添付書類、標準処理期間、免許の更新の有無、法人の合併や分割のときの免許の扱い、酒類の在庫にかかる酒税の扱いは確認しておらず載せていません。 相続や事業譲渡が見込まれる場合は、予定が決まり次第、製造場の所在地の税務署へ事前にご相談ください。
よくある質問
- 酒類製造免許は、相続したときに引き継げる?引き継げます。相続(包括遺贈を含む)で引き続き製造業をしようとする相続人は、遅滞なく、製造場の所在地の所轄税務署長に申告します。申告した人が欠格事由に当たらなければ、相続の時に免許を受けたものとみなされ、被相続人の免許は効力を失います。出典:酒税法第19条第1項・第2項(e-Gov法令検索、2026-10-08確認)
- 酒類製造免許は、事業譲渡で引き継げる?個人の酒類製造者が製造業の全部を譲渡した場合は、譲り受けた人が遅滞なく所轄税務署長に申告する形で引き継げます。条文に日数の定めはなく「遅滞なく」とされています。法人の合併・分割で製造免許を引き継ぐ規定は、今回の条文の確認では見当たりませんでした。出典:酒税法第19条第1項・第2項(e-Gov法令検索、2026-10-08確認)
- 酒類製造をやめるときは、何を申請する?製造の全部または一部を廃止しようとするときは、免許の取消しを申請します。出典:酒税法第17条第1項(e-Gov法令検索、2026-10-08確認)
承継・廃業をさらに詳しく
酒類販売業免許の承継(相続・事業譲渡の申告)
同じ酒税法第19条にもとづく、酒類販売業の相続等の申告を確認
許認可の承継の扱い一覧
承継の届出・認可・新規取得の3区分で、許認可を横に並べて確認
廃業のときに返す物・取り戻す金の一覧
許可証の返納、営業保証金の取りもどし、廃業後に残る義務を許認可ごとに確認
廃業・承継・譲渡の手取り比較シミュレーター
3択の概算手取り額を比較するトップページに戻る
このページは会員登録・課金機能を持たず、入力値も扱いません。制度根拠・確認日は 一次情報台帳を参照してください。