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貨物利用運送事業の承継(第一種は届出・第二種は認可)

貨物利用運送事業は、荷主から貨物を預かり、鉄道・船舶・航空・トラックなど他の事業者の運送を利用して運ぶ事業です。 貨物利用運送事業法では、第一種貨物利用運送事業が国土交通大臣の登録、第二種貨物利用運送事業が許可で、承継の手続きが異なります。 第一種は承継後30日以内の届出で足り、第二種は譲渡・合併・分割・相続のいずれも認可が必要です。 港湾運送事業法の港湾運送事業や、貨物自動車運送事業法のトラック事業とは別の制度です。個別の審査の結果は判断できません。

第一種と第二種で、承継の手続きを比べる

  1. 第一種(登録):事業を譲渡した・相続・合併・分割があった
    手続き:認可は要りません。譲受人・相続人・合併後の法人・分割で事業を承継した法人が、事業者の地位をそのまま承継します。
    承継する人・注意点:承継した人は、承継の日から30日以内に国土交通大臣へ届け出ます。承継する人が登録の欠格事由(第6条第1項各号)に当たると、地位は承継されません。相続人が2人以上いるときは、協議で事業を承継する人を定めた場合にその人が承継します。
    出典:貨物利用運送事業法第14条第1項・第2項(e-Gov法令検索)
  2. 第二種(許可):事業を第三者へ譲り渡した(譲渡し・譲受け)
    手続き:国土交通大臣の認可を受けなければ、譲渡し・譲受けの効力を生じません。
    承継する人・注意点:認可を受けて譲り受けた人は、許可に基づく権利義務を承継します。契約を結んだだけでは効力が出ない点が、第一種との違いです。
    出典:貨物利用運送事業法第29条第1項・第4項(e-Gov法令検索)
  3. 第二種(許可):法人が合併・分割した
    手続き:国土交通大臣の認可を受けなければ、合併・分割の効力を生じません。
    承継する人・注意点:第二種事業を行わない法人との合併で第二種事業者が存続する場合、分割で第二種事業を承継させない場合は、認可の対象から外れます。
    出典:貨物利用運送事業法第29条第2項・第4項(e-Gov法令検索)
  4. 第二種(許可):個人の事業者が亡くなった(相続)
    手続き:相続人が事業を引き続き営むには、死亡後60日以内に国土交通大臣の認可を受ける必要があります。
    承継する人・注意点:60日以内に申請すれば、死亡の日から認可・不認可の通知を受ける日まで、被相続人への許可は相続人へのものとみなされ、事業を続けられます。認可を受けた相続人は許可に基づく権利義務を承継します。
    出典:貨物利用運送事業法第30条第1項・第2項・第4項(e-Gov法令検索)

認可の審査と、後継者がいない場合の廃業

  1. 第二種の認可には、新規の許可と同じ欠格事由・基準が準用される
    譲渡し・譲受け、合併・分割、相続の認可には、許可の欠格事由(第22条)と許可の基準(第23条)が準用されます。 事業の計画が適切であること、事業を自ら適確に遂行できる能力があること、集配の事業計画が適切であることなどが審査の対象です。 承継する側の経歴や体制を、譲渡や合併の前に確かめておく必要があります。
    出典:同法第29条第3項、第30条第3項、第22条、第23条
  2. 廃業するときは、第一種も第二種も30日以内に届け出る
    第一種の事業者は、事業を廃止した日から30日以内に届け出ます。 第二種の事業者は、事業を休止または廃止した日から30日以内に届け出ます。 どちらも事後の届出で、承継の手続きとは別です。
    出典:同法第15条、第31条

ほかの許認可の承継と並べる

  1. 貨物利用運送事業(第一種)
    承継した人が30日以内に届け出る型です。認可の前に効力が止まることはありません。
    出典:貨物利用運送事業法第14条
  2. 貨物利用運送事業(第二種)
    譲渡・合併・分割・相続のすべてで国土交通大臣の認可が要る型です。相続は死亡後60日以内の申請で、通知まで事業を続けられます。
    出典:貨物利用運送事業法第29条・第30条
第一種の届出(30日以内)、第二種の認可が要る場面、認可の例外、相続の60日、欠格事由・許可基準の準用、休止・廃止の30日以内の届出は、e-Gov法令検索の原文(貨物利用運送事業法、2026-10-08確認)で確認しました。 申請書の様式、添付書類、審査にかかる期間、手数料や登録免許税は、省令や運輸局の案内にあり、確認できていないため、このページでは扱いません。 貨物自動車運送事業(トラック輸送)の許可は別の制度です。実際の手続は、管轄する地方運輸局へ事前にご相談ください。

同時に確認する届出

同じ事業者が一般貨物自動車運送事業や港湾運送事業も営んでいる場合は、法律ごとに手続きが別なので、それぞれ確認します。
一般貨物自動車運送事業の相続・譲渡:許可は相続(死亡後60日以内)・譲渡譲受(事前認可)で承継できます。
港湾運送事業の承継:譲渡・合併・分割は認可がないと効力を生じず、相続は死亡後60日以内の申請です。
どの届出・認可が必要かは、管轄の運輸支局・地方運輸局でご確認ください。

よくある質問

  1. 第一種貨物利用運送事業は、相続や事業譲渡で引き継げる?
    引き継げます。第一種は、事業の譲受人・相続人・合併後の法人・分割で事業を承継した法人が、事業者の地位をそのまま承継し、認可は要りません。承継した人は、承継の日から30日以内に国土交通大臣へ届け出ます。承継する人が登録の欠格事由に当たる場合は承継されません。
    出典:貨物利用運送事業法第14条第1項・第2項(e-Gov法令検索、2026-10-08確認)
  2. 第二種貨物利用運送事業の相続は、いつまでに何をする?
    相続人が事業を続けるには、死亡後60日以内に国土交通大臣の認可を受ける必要があります。60日以内に申請すれば、死亡の日から認可・不認可の通知を受ける日まで、被相続人への許可は相続人へのものとみなされます。
    出典:貨物利用運送事業法第30条第1項・第2項(e-Gov法令検索、2026-10-08確認)
  3. 第二種貨物利用運送事業を譲渡する契約は、結べば効力が出る?
    出ません。第二種の譲渡し・譲受けは、国土交通大臣の認可がなければ効力を生じません。法人の合併・分割も同じです。第一種が認可不要で届出だけなのとは扱いが分かれます。
    出典:貨物利用運送事業法第29条第1項・第2項(e-Gov法令検索、2026-10-08確認)

承継・廃業をさらに詳しく

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