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港湾運送事業の承継(事業譲渡・合併・分割・相続)

港湾運送事業(港湾での船舶への貨物の積込み・取卸し、はしけ運送、荷さばき場での荷さばきや保管など)は、国土交通大臣の許可で営む事業です。 港湾運送事業法第18条は、事業譲渡・合併・分割・相続のそれぞれについて、国土交通大臣の認可を求めています。 届出だけで足りる許認可と違い、譲渡・合併・分割は認可を受けないと効力が生じません。貨物利用運送事業法の第二種利用運送事業とは別の制度です。個別の審査の結果は判断できません。

4つの状況で、認可の要否と承継する人を比べる

  1. 港湾運送事業を第三者へ譲り渡した(事業譲渡・譲受)
    認可:国土交通大臣の認可を受けなければ、譲渡・譲受の効力を生じません。
    承継する人・注意点:認可を受けて譲り受けた人は、許可に基づく権利義務を承継します。契約を結んだだけでは効力が出ない点が、届出で足りる許認可との違いです。
    出典:港湾運送事業法第18条第1項・第3項(e-Gov法令検索)
  2. 法人が合併した(吸収合併・新設合併)
    認可:国土交通大臣の認可を受けなければ、合併の効力を生じません。
    承継する人・注意点:認可を受けた合併後の存続法人、または合併で設立した法人が、許可に基づく権利義務を承継します。港湾運送事業を行わない法人を合併する場合は、認可の対象から外れます。
    出典:港湾運送事業法第18条第2項・第3項(e-Gov法令検索)
  3. 法人が会社分割で港湾運送事業を引き継がせた(分割)
    認可:国土交通大臣の認可を受けなければ、分割の効力を生じません。
    承継する人・注意点:分割で港湾運送事業を承継した法人が、許可に基づく権利義務を承継します。分割で港湾運送事業を承継させない場合は、認可の対象から外れます。
    出典:港湾運送事業法第18条第2項・第3項(e-Gov法令検索)
  4. 個人の事業者が亡くなった(相続)
    認可:相続人が事業を引き続き営むには、国土交通大臣の認可が必要です。
    承継する人・注意点:死亡後60日以内に認可を申請したときは、認可をした旨または認可をしない旨の通知を受ける日まで、許可がなくても事業を営めます。60日を過ぎてからの申請に、この扱いは書かれていません。
    出典:港湾運送事業法第18条第4項・第5項(e-Gov法令検索)

認可の審査と、認可を受けられない場合

  1. 認可の審査は、新規の許可と同じ基準を準用する
    譲渡・合併・分割・相続の認可には、許可基準の条文(第6条)が準用されます。 事業の種類と港湾ごとに省令で定める施設と労働者を有すること、事業計画が適切であること、責任の範囲が明確な経営形態であること、経理的基礎が確実であることなどが審査されます。 検数・鑑定・検量の事業は、公正で適正な実施の体制が基準です。
    出典:同法第18条第6項、第6条第1項
  2. 承継する人に欠格の事由があると、認可を受けられない
    拘禁刑以上の刑の執行を終えてから5年を過ぎていない人、許可の取消しから5年を過ぎていない人、役員にそのような人がいる法人などは、許可の欠格事由とされています。 この条文が認可にも準用されるため、承継する側の役員や経歴を、事業譲渡や合併の前に確かめる必要があります。
    出典:同法第6条第2項(第18条第6項で準用)
  3. 後継者がいない廃業では、30日前までに届け出る
    事業を休止または廃止するときは、休止・廃止の日の30日前までに、国土交通大臣へ届け出ます。 承継の認可とは別の手続きで、手続の方法は国土交通省令で定められています。
    出典:同法第20条

ほかの許認可の承継と並べる

  1. 港湾運送事業の許可
    譲渡・合併・分割・相続のすべてで国土交通大臣の認可が要る型です。相続は死亡後60日以内の申請で、通知まで事業を続けられます。
    出典:港湾運送事業法第18条
  2. 電気通信事業者の地位
    認可ではなく、承継した人が遅滞なく届け出る型です。港湾運送事業とは、効力が生じる条件が逆です。
    出典:電気通信事業法第17条(当サイトの別ページ)
認可が要る4つの場面、認可の例外(港湾運送事業を行わない法人の合併、事業を承継させない分割)、相続の60日、許可基準・欠格事由の準用、廃止の30日前届出は、e-Gov法令検索の原文(港湾運送事業法)で確認しました。 認可申請の様式、添付書類、審査にかかる期間、施設・労働者の具体的な基準は、省令や運輸局の案内にあり、確認できていないため、このページでは扱いません。 港湾運送関連事業(船倉の清掃・貨物の警備など)の扱いも対象外です。実際の手続は、管轄する地方運輸局へ事前にご相談ください。

承継・廃業をさらに詳しく

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