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電気通信事業者の地位の承継(事業の全部の譲渡・合併・分割・相続)

電気通信事業(他人の通信を媒介する回線サービスなど)は、設備の規模などに応じて、総務大臣の登録、または総務大臣への届出が要ります。 電気通信事業法は、事業の全部の譲渡し・合併・分割・相続があったとき、引き継いだ人が事業者の地位を承継すると定めています。 承継したあとの届出は、日数ではなく「遅滞なく」と書かれています。電気工事業の承継とは別の制度です。個別の審査の結果は判断できません。

4つの状況で、承継する人と届出を比べる

  1. 電気通信事業の全部を第三者へ譲り渡した(事業の全部の譲渡し)
    承継する人:事業の全部を譲り受けた人が、電気通信事業者の地位を承継します。
    届出:承継した人は、遅滞なく総務大臣へ届け出ます。届出の期限は日数ではなく「遅滞なく」です。事業の一部だけを譲り渡す場合は、この条文の対象にあたりません。
    出典:電気通信事業法第17条第1項・第2項(e-Gov法令検索)
  2. 法人が合併した(吸収合併・新設合併)
    承継する人:合併後に存続する法人、または合併で設立した法人が、地位を承継します。
    届出:承継した法人が、遅滞なく総務大臣へ届け出ます。
    出典:電気通信事業法第17条第1項・第2項(e-Gov法令検索)
  3. 法人が会社分割で電気通信事業を引き継がせた(分割)
    承継する人:分割で電気通信事業の全部を承継した法人が、地位を承継します。
    届出:対象は、電気通信事業の全部を承継させる分割に限られます。事業の一部だけを承継させる分割は、この条文の対象にあたりません。承継した法人は、遅滞なく届け出ます。
    出典:電気通信事業法第17条第1項・第2項(e-Gov法令検索)
  4. 個人の事業者が亡くなった(相続)
    承継する人:相続人が地位を承継します。相続人が2人以上いて、協議で事業を承継する人を決めたときは、その人です。
    届出:承継した人は、遅滞なく総務大臣へ届け出ます。
    出典:電気通信事業法第17条第1項・第2項(e-Gov法令検索)

承継できない例外と、承継ではなく別の手続きになる場面

  1. 登録を受けた事業者は、承継する人に欠格の事由があると承継できない
    登録を受けた事業者の地位は、承継する人が次のどれかに当たるときは承継されません。 電気通信事業法などで罰金以上の刑を受け、執行の終了から2年を過ぎていない人。登録の取消しを受けてから2年を過ぎていない人。役員にそのような人がいる法人。国内の代表者や代理人を定めていない外国法人。 登録が要らず届出だけの事業者に、この例外は書かれていません。
    出典:同法第17条第1項ただし書、第12条第1項第1号〜第4号
  2. 事業の一部だけを譲る・分割するときは第17条の対象外
    第17条の承継は、事業の全部の譲渡しと、事業の全部を承継させる分割に限られます。一部だけを引き継ぐときは、引き継ぐ側が登録や届出を自分で行う場面になりえます。 一部を手放した側は、事業の一部の廃止として、遅滞なく届け出ると読めます。
    出典:同法第17条第1項、第18条第1項
  3. 事業をやめる・休む・解散するときの届出
    後継者がいない廃業では、事業の全部または一部を休止・廃止したとき、遅滞なく総務大臣へ届け出ます。 法人が合併以外の理由で解散したときは、清算人(破産のときは破産管財人)が、遅滞なく届け出ます。
    出典:同法第18条
  4. そもそも登録か届出かは、設備の規模で分かれる
    電気通信事業を営む人は総務大臣の登録を受けます。ただし、設置する回線設備の規模と区域が総務省令の基準を超えないときなどは登録が要らず、営もうとするときに総務大臣へ届け出ます。 基準の具体的な数値は省令にあり、今回は確認していません。
    出典:同法第9条、第16条第1項

ほかの許認可の承継と並べる

  1. 電気通信事業者の地位
    条文が承継を定める型です。全部の譲渡し・合併・全部を承継する分割・相続で地位を引き継ぎ、遅滞なく届け出ます。
    出典:電気通信事業法第17条
  2. 遊漁船業者の登録・自動車運転代行業の認定
    承継の規定が見当たらず、死亡・合併・廃止の届出で手続きが進む型です。電気通信事業とは扱いが逆です。
    出典:遊漁船業の適正化に関する法律第10条、自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律第9条(当サイトの各ページ)
承継の4つの場面と、承継した人の届出、登録を受けた事業者の欠格の例外、廃止・解散の届出は、e-Gov法令検索の原文(電気通信事業法)で確認しました。 登録や届出の様式、設備の規模の基準、承継の届出書の添付書類は、総務省令にあり、確認できていないため、このページでは扱いません。 承継のあとに事業用の設備や業務の範囲が変わるときの変更登録・変更の届出は、別に必要になる場合があります。実際の手続は、管轄する総合通信局へ事前にご相談ください。

承継・廃業をさらに詳しく

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