無料公開中
食鳥処理の事業の許可の承継(譲渡・相続・合併・分割)
鶏やあひるなどを処理する食鳥処理場は、食鳥処理法で都道府県知事(保健所設置市は市長、特別区は区長)の許可が必要です。2026年10月9日にe-Gov法令検索で条文を確認し、事業の譲渡・相続・合併・分割では、譲受人や相続人などが食鳥処理業者の地位を承継し、遅滞なく都道府県知事へ届け出る仕組みであることを整理しました。
食品衛生法の飲食店営業などの許可(食品衛生法の許可営業の承継)は別の法律です。食鳥のとさつ・内臓摘出を行う処理場は食鳥処理法、処理後の肉を売る店は食品衛生法と、許可がそれぞれ別になります。ここでは条文の整理にとどめ、個別の判断はしません。
形態別の早見表(第7条)
- 事業の譲渡:事業を譲り受けた者食鳥処理業者の地位を承継し、遅滞なく書面を添えて届出根拠:食鳥処理法第7条
- 相続:相続人(複数のときは全員の同意で選んだ人)食鳥処理業者の地位を承継し、遅滞なく書面を添えて届出根拠:食鳥処理法第7条
- 合併:合併後存続する法人・合併で設立された法人食鳥処理業者の地位を承継し、遅滞なく書面を添えて届出根拠:食鳥処理法第7条
- 分割(事業を承継させるもの):分割で事業を承継した法人食鳥処理業者の地位を承継し、遅滞なく書面を添えて届出根拠:食鳥処理法第7条
承継で気をつける点
第7条の承継は、承認や認可を受けてから引き継ぐ形ではなく、条文の事由が起きたときに地位が移り、その後に届け出る形です。食鳥処理場ごとの許可なので、複数の処理場を持つときは処理場ごとに確認します。許可を受けた名義で他人に事業を営ませる名義貸しは禁止されているため(第10条)、譲渡の前に運営だけを任せる形にするときは注意が必要です。食鳥処理場の構造や設備を変更するときは、承継とは別に第6条の変更の許可があります。
条文に書かれていないこと
承継届の様式、添付する書面の種類、手数料は、食鳥処理法と同施行規則(「承継」を含む条はありません)では確認できませんでした。個人から法人への切り替え(法人成り)が第7条の譲渡に当たるかも、条文には書かれていません。確認できない点は書かずに、食鳥処理場の所在地を管轄する保健所へ確認してください。
届出期限の日付の計算例
- 承継後に食鳥処理衛生管理者を置いた場合:2026年11月10日に置いたなら、届出は11月24日までに条文は「置いた日から15日以内」です。当日を数える読み方では11月24日、翌日から数える読み方(民法第140条)では11月25日が末日になります。日数の数え方だけの例で、どちらで数えるかは窓口の扱いによるため、早い方の11月24日までに出しておくと安全です。承継の届出そのものは「遅滞なく」で日数の定めがなく、この例の対象ではありません。出典:食鳥処理法第12条第6項、民法第140条
よくある質問
- 食鳥処理場を営む親が亡くなったら、許可は取り直しですか。条文では取り直しではありません。相続人(複数いるときは全員の同意で選んだ人)が食鳥処理業者の地位を承継し、遅滞なく、事実を証する書面を添えて都道府県知事へ届け出ます。届け出る書面の種類は条文では確認できないため、所在地の保健所で確認してください。出典:食鳥処理法第7条
- 事業譲渡では、新たな許可の申請が必要ですか。第7条は、事業を譲渡したときに譲受人が食鳥処理業者の地位を承継すると定めています。許可の取り直しではなく、承継した人の届出で足りる書き方です。ただし、構造や設備を変える場合は別に第6条の変更の許可が要ります。出典:食鳥処理法第6条・第7条
- 承継の届出に期限の日数はありますか。第7条第2項は「遅滞なく」とだけ書いており、日数の定めは条文では確認できません。食鳥処理衛生管理者の届出だけは、置いた日から15日以内と日数が決まっています。出典:食鳥処理法第7条第2項・第12条第6項
- 食鳥処理衛生管理者は、承継で引き継がれますか。条文には、承継時の衛生管理者の扱いを定めた規定は確認できませんでした。承継後に衛生管理者を置いたり変更したりしたときは、その日から15日以内に届出が必要です。誰が引き続き務めるかは、承継前に決めておくと手続きが止まりません。出典:食鳥処理法第12条
- 食鳥処理場をやめるときの届出は。食鳥処理場を廃止・休止したとき、休止した処理場を再開したときは、遅滞なく都道府県知事へ届け出ます。出典:食鳥処理法第14条
- 個人事業を法人にするときも、第7条の届出で足りますか。法人成りを第7条の「譲渡」として扱うかは、条文に明記がなく確認できていません。個人から法人へ変える予定があるときは、実行する前に所在地の保健所へ扱いを確認してください。出典:食鳥処理法第7条(法人成りの扱いは条文にないため窓口確認)
あわせて確認する
食品衛生法の許可営業の承継
飲食店営業などの許可の地位承継を確認
許認可の承継の期限の暦
相続の死亡後30日・60日、譲渡・合併分割の事前認可を短い順と形態別に確認
許認可の承継の扱い一覧
承継届で引き継ぐもの・承認や認可が要るもの・新規取得が要るものを比較
廃業・承継・譲渡の手取り比較シミュレーター
3択の概算手取り額を比較するトップページに戻る
このページは会員登録・課金機能を持たず、入力値も扱いません。制度根拠・確認日は出典・一次資料の確認日一覧を参照してください。