無料公開中フランチャイズ加盟契約の引き継ぎ(事業譲渡・相続)
コンビニなどの加盟店を事業譲渡や相続で引き継ぐときに、契約書のどこを見るかを、中小小売商業振興法と公正取引委員会のガイドラインで確認しました。確認日は2026年10月14日です。 本部の承諾が要るかは法令に統一の定めを確認できず、契約書しだいです。
本部の承諾の要否は、法令では確認できない
中小小売商業振興法第11条は、加盟金などを取り、特定の商標や商号を使わせる連鎖化事業(特定連鎖化事業)を行う本部に、加盟しようとする人へ、契約の前に書面を渡して説明することを求めています。書面に書く事項は、同法施行規則第10条と第11条で定められています。
この開示事項に、加盟契約の地位を譲渡したり、相続人が引き継いだりするときの扱いは含まれていません。公正取引委員会のガイドラインでも、譲渡の承諾を直接定めた記載は見当たりませんでした。事業譲渡や相続で加盟店を引き継ぐときに本部の承諾が要るか、承諾の条件は何かは、加盟契約書の条項と本部への確認で決まります。
引き継ぎ・やめるときに見る契約条項
施行規則が開示書面に書くよう定めている事項のうち、引き継ぎや閉店の判断に関わるものは次のとおりです。手元の開示書面と契約書を見比べる手がかりになります。
| 確認すること | 開示書面に書くよう定められた内容 |
|---|---|
| 契約の期間と更新 | 契約の期間、契約更新の条件と手続き(第11条) |
| 解除の要件と損害賠償 | 契約解除の要件と手続き、契約解除によって生じる損害賠償金の額または算定方法その他の義務の内容(第11条) |
| 違反したときの金銭 | 本部または加盟者が契約に違反した場合に生じる金銭の額または算定方法その他の義務の内容(第10条第18号) |
| やめたあとの制限 | 契約期間中や、解除・満了のあとの、他の特定連鎖化事業への加盟禁止や類似事業への就業制限などの有無と内容(第10条第11号) |
| 知り得た情報の扱い | 契約期間中や解除・満了のあとに、事業について知り得た情報の開示を禁止・制限する規定の有無と内容(第10条第12号) |
| 周辺での本部の出店 | 加盟店の周辺で、本部が同じ・類似の小売業の店舗を自ら営業したり、他の者に営業させたりする旨の規定の有無と内容(第10条第10号) |
契約が不当に重いと感じたとき
公正取引委員会のガイドラインは、本部が加盟者に対して取引上優越した地位にある場合に、営業を的確に実施する限度を超えて、正常な商慣習に照らして不当に不利益を与えると、独占禁止法の優越的地位の濫用に当たるおそれがあるとしています。判断は個別の契約ごとに行われます。契約全体を見る観点として、解約を認めない、または高額の違約金を課していないか、契約期間が投資を回収できる期間を著しく超えたり下回ったりしていないか、が挙げられています。
引き継ぐ前に確認しておくこと
- 加盟契約書に、契約上の地位や店舗の譲渡・相続に関する条項があるか、本部の承諾や書面が必要と書かれているか
- 残りの契約期間と、更新の条件。引き継ぐ人にも同じ条件が続くのか
- 契約を解除したときの損害賠償や違約金の額、またはその計算方法
- やめたあとに同じ業種で営業できない期間と地域
- 店舗の土地・建物の賃貸借やリースの契約が、加盟契約とは別に必要か(賃貸借・リース契約の承継)
このページは法令とガイドラインの記載を整理したもので、個別の加盟契約について承諾の要否や違約金の額を断定しません。コンビニ以外の業種や、小売業にあたらない事業で同法の開示が必要かは確認していません。判断の前に、契約書、本部、弁護士などの専門家へ確認してください。
よくある質問
- 加盟店を第三者に譲るとき、本部の承諾は必要ですか?中小小売商業振興法とその施行規則が定める開示事項には、加盟契約の地位の譲渡や相続は含まれていません。公正取引委員会のガイドラインにも、譲渡の承諾を直接定めた記載は見当たりませんでした。承諾の要否や手続は、加盟契約書の条項で決まります。譲渡の話を進める前に、契約書の該当条項と本部の担当窓口を確認してください。出典:中小小売商業振興法施行規則第10条・第11条(e-Gov、2026年10月14日確認)
- 契約の途中でやめるとき、違約金はどう確認しますか?特定連鎖化事業を行う本部は、加盟しようとする人に渡す書面に、契約の期間、更新の条件と手続、解除の要件と手続、契約解除によって生じる損害賠償金の額または算定方法を書くことが施行規則で定められています。加盟時に受け取った書面と、実際の契約書の条項を見比べてください。出典:中小小売商業振興法施行規則第11条(e-Gov、2026年10月14日確認)
- やめたあとに、同じ業種で別の事業を始められますか?開示書面には、契約の期間中または契約の解除・満了のあとに、他の特定連鎖化事業への加盟禁止や類似事業への就業制限など、営業活動を禁止・制限される規定の有無と内容を書くことが定められています。公正取引委員会のガイドラインは、契約終了後の競業禁止が本部のノウハウ保護などに必要な範囲を超える地域・期間・内容のとき、優越的地位の濫用に当たるおそれがあるとしています。自分の契約の制限内容は契約書で確認してください。出典:中小小売商業振興法施行規則第10条第11号、公正取引委員会 フランチャイズ・ガイドライン
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