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店舗の賃貸借・リース契約の承継(相手の承諾の要否)

個人事業を相続または事業譲渡で承継するとき、店舗・事務所の賃貸借契約と設備・車両等のリース契約は、そのまま引き継げるとは限りません。契約の種類と承継の形態を選ぶと、相手方の承諾が必要かどうかの確認ポイントを表示します。個別の判断はできません。

賃貸人の承諾は原則不要(包括承継)
このツールは民法上の一般的な整理であり、個別の契約書の条項・特約を優先して確認する必要があります。賃貸借契約には、借地借家法上の対抗要件(賃貸人が変わった場合の扱い)など、本ツールが扱わない論点もあります。実際の承継手続きは、契約書原本の確認と、賃貸人・リース会社・弁護士等の専門家への相談をおすすめします。

根拠になる民法の条文の読み方

  1. 事業譲渡:民法第612条第1項
    賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、賃借権を譲り渡したり賃借物を転貸したりできません。店舗や事務所を借りたまま事業を譲る場合、譲受人に借り主を替えるには貸主の承諾が先に要ります。
  2. 承諾なしで進めた場合:同条第2項
    承諾を得ずに第三者に使わせたとき、賃貸人は契約を解除できます。無断で進めると、契約を失う危険があります。
  3. 相続:民法第896条
    相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継します(一身専属のものを除く)。賃借権の承継に承諾が不要となる整理は、この包括承継の原則と、譲渡ではないという解釈にもとづき、条文に直接の明記は確認できていません。
  4. リース契約
    ファイナンスリースなどは賃貸借と性質が異なる場合があり、譲渡や承継の可否はリース契約書の条項で決まります。民法第612条をそのまま当てはめず、契約書とリース会社への確認を先にします。

よくある質問

  1. 事業を譲渡するとき、店舗の賃貸借契約は大家さんの承諾なしに買い手へ移せますか。
    移せません。賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、賃借権を譲り渡すことも賃借物を転貸することもできません。承諾なく第三者に使わせたときは、賃貸人は契約を解除できます。
    出典:民法第612条第1項・第2項(e-Gov法令検索、2026-10-12取得)
  2. 店舗を借りている経営者が亡くなったとき、相続人は大家さんの承諾が必要ですか。
    相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継します(一身に専属したものを除く)。相続は当事者の意思による譲渡ではないため、承諾は不要とする整理が専門家の解説で一般的ですが、条文に「相続の場合は承諾不要」と直接書かれてはいません。契約書の条項と、賃貸人への連絡は確認してください。
    出典:民法第896条(相続による承継の扱いは解釈)
  3. 設備や車両のリース契約も、賃貸借と同じ扱いですか。
    同じとは限りません。リース契約は、ファイナンスリースなど賃貸借と法的性質が異なる場合があり、譲渡や承継ができるかは、個別のリース契約書の条項で決まります。契約書とリース会社への確認が必要です。
    出典:民法第612条(リース契約への適用は契約書による)

貸している土地を相続したときの評価の軽減は、貸付事業用宅地等(限度200㎡・減額50%)という別の区分にあたります。事業用の区分との違いは、小規模宅地等の特例(事業用)のページで確認できます。

賃貸の管理を事業として引き継ぐときは、賃貸住宅管理業の登録の承継も確認します。

入居者の情報を引き継ぐときは、顧客名簿と個人情報の事業譲渡の考え方が参考になります。

承継・廃業をさらに詳しく

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