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アルコール事業法の許可は、相続・事業譲渡で引き継げるか

アルコール分90度以上のアルコールを製造・輸入・販売・工業用に使用する事業は、アルコール事業法の許可が要ります。2026年10月15日に条文と経済産業省の手引きを確認したところ、事業の全部の譲渡や相続があったときは、欠格条項に当たらなければ許可を承継し、遅滞なく届け出る定めがありました。酒税法の酒類免許とは別の制度です。

ここでは条文と経済産業省の手引きの整理にとどめ、個別の判断はしません。届出書の様式や添付書類は事業の種類と承継の原因で異なるため、実際の手続きは主たる事務所の所在地を管轄する経済産業局で確認してください。

アルコール事業法の許可について確認できたもの(6件)

  1. 対象になる許可:アルコール分90度以上のアルコールの製造・輸入・販売・工業用の使用は、経済産業大臣の許可
    この法律でいう「アルコール」はアルコール分が90度以上のものです。製造と輸入と販売を業として行う場合、およびアルコールを工業用に使用する場合に、経済産業大臣の許可が要ります。販売については、製造事業者や輸入事業者が自分で製造・輸入した分を売る場合は別に許可は要りません。酒税法の酒類製造・販売の免許とは別の制度です。
    根拠:アルコール事業法第3条第1項・第16条第1項・第21条第1項・第26条第1項
  2. 事業の全部の譲渡・相続のとき:欠格条項に当たらなければ、譲受人・相続人は事業者の地位を承継する
    製造事業者が事業の全部を譲り渡したとき、または相続・合併・分割(事業の全部を承継させるものに限る)があったときは、事業の全部を譲り受けた者、相続人、合併後の法人、分割で事業を承継した法人が、製造事業者の地位を承継します。相続人が2人以上いるときは、全員の同意で事業を承継する相続人を選んだ場合に、その人が承継します。ただし、承継する人が欠格条項(第5条各号)に当たるときは承継できません。輸入・販売・使用の許可にも、この第7条が準用されています(第20条・第25条・第30条)。
    根拠:アルコール事業法第7条第1項
  3. 承継したあとの届出:地位を承継した者は、遅滞なく経済産業大臣に届け出る
    承継した人は、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出ます。許可を取り直す必要はなく、新規の許可申請ではなく承継の届出で足りる整理です。届出書の様式番号と添付書類は、事業の種類と承継の原因によって異なるため、管轄の経済産業局で最新のものを確認してください。
    根拠:アルコール事業法第7条第2項
  4. 欠格条項に当たる場合:この法律・酒税法違反の罰金から3年未満、許可取消しから3年未満、拘禁刑以上の刑から3年未満など
    欠格条項は、この法律や酒税法の違反による罰金の刑や、許可・免許の取消しから3年を経過しない者、拘禁刑以上の刑の執行を終えてから3年を経過しない者などです。法人では、業務を行う役員に該当者がいる場合も含まれます。相続人がこれに当たる場合は、承継できません。
    根拠:アルコール事業法第5条
  5. 承継できないとき、残ったアルコール:相続人が欠格のとき、廃止で許可が失効したときは、申請により期間を指定して製造・譲渡を続けられる
    相続人が欠格条項に当たる場合、事業を廃止して許可が効力を失った場合、許可が取り消された場合に、製造場や貯蔵所に半製品やアルコールが残っているときは、経済産業大臣が、申請を受けて期間を指定し、その間は製造や譲渡を続けさせることができます。申請の様式や提出先は条文からは分からないため、経済産業省の手引きと管轄の経済産業局で確認してください。
    根拠:アルコール事業法第13条・第19条・第24条・第29条
  6. やめるとき:事業を廃止したときは遅滞なく届出。廃止で許可は効力を失う
    事業を廃止したときは、遅滞なくその旨を経済産業大臣に届け出ます。廃止すると許可は効力を失います(第11条第2項)。輸入・販売・使用の許可にも準用されています。日数の定めは条文にないため、「遅滞なく」とだけ書いています。
    根拠:アルコール事業法第11条

よくある質問

  1. 工業用アルコールを扱う個人事業の主が亡くなったとき、相続人は許可を取り直す必要がありますか?
    アルコール事業法第7条は、相続があったとき、事業を承継する相続人が欠格条項に当たらなければ、その相続人が事業者の地位を承継すると定めています。許可の取り直しではなく、承継した人が遅滞なく経済産業大臣へ届け出る形です。相続人が2人以上いる場合は、全員の同意で承継する人を選びます。欠格条項に当たる場合の扱いは、別に確認してください。
    出典:アルコール事業法第7条(e-Gov法令検索、2026年10月15日確認)
  2. 事業譲渡で買い手に許可は移りますか?
    事業の全部を譲り渡したときは、譲受人が欠格条項に当たらなければ地位を承継します。「全部」とされているため、事業の一部だけを譲渡する場合は、この条文にあてはまるかを経済産業局に確認してください。
    出典:アルコール事業法第7条第1項(e-Gov法令検索、2026年10月15日確認)
  3. 酒類の免許を持っていれば、アルコール事業法の許可は要りませんか?
    別の制度です。酒税法の免許は酒類の製造・販売についての免許で、アルコール事業法の許可は、アルコール分90度以上のアルコールの製造・輸入・販売・工業用の使用についての許可です。酒類の免許の承継は、酒類のページで確認してください。
    出典:アルコール事業法第2条第1項・第3条、経済産業省「アルコール製造事業の手引き」
  4. 事業を廃止するときの届出は何日以内ですか?
    条文は「遅滞なく」とだけ定めており、日数の定めはありません。廃止すると許可は効力を失います。アルコールが残っているときは、申請により期間を指定して製造や譲渡を続けられる場合があります。
    出典:アルコール事業法第11条・第13条(e-Gov法令検索、2026年10月15日確認)

確認できていないもの

承継の届出書の様式番号と添付書類、輸入・販売・使用の事業者向けの手引きの記載、承継後の定期報告や帳簿の引継ぎ、事業の一部だけを譲渡する場合の扱いは、今回確認していません。酒類の製造や販売の免許は酒類製造免許の相続・事業譲渡と酒類販売業免許の相続等の申告で確認できます。事業全体の手取り比較はトップページを確認してください。

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許認可の承継のあとに確認すること