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個人事業の承継、36協定・就業規則の再届出チェック

個人事業の承継で事業主が交代するとき、時間外・休日労働の労使協定(36協定)と就業規則の作成・届出をどうすべきかを、従業員数・時間外労働の有無・承継予定日から確認します。一次資料で確認できた事項と、条文に明文の定めがなく要確認の事項を分けて表示します。個別の労務・法的判断はできません。

事業主を切り替える予定日(事業譲渡の実行日)の目安
常時10人以上の場合は法律上の作成・届出義務があります
就業規則の作成・届出義務あり(常時10人以上)

確認すべき手続きチェックリスト

  1. 後継者が労働者代表と36協定を結び直し、届け出る
    目安:時間外労働・休日労働をさせる前(承継実行日 2027年3月31日まで)
    時間外労働・休日労働をさせるには、使用者が労働者の過半数代表(過半数労働組合があればその労働組合)と書面協定を結び、行政官庁に届け出る必要があります(労働基準法36条)。協定の当事者は「使用者」であり、事業譲渡で使用者(事業主)自体が交代する場合、既存の協定をそのまま援用できるかは条文上明確ではありません。厚労省のQ&Aは会社分割のケースで「事業場の同一性があれば労使協定は引き続き有効」という考え方を示していますが、これは会社分割を前提にした整理で、個人事業主の事業譲渡にそのまま当てはまるかは確認できていません。実務上は後継者名義で結び直すのが安全と考えられますが、断定はできないため、届出前に所轄の労働基準監督署へご確認ください。
    出典(要確認):労働基準法36条/厚生労働省労働基準局Q&A Q53・A53(会社分割のケース、個人事業の事業譲渡への直接適用は未確認)
  2. 後継者名義で就業規則の届出内容を確認し、必要なら再届出する
    目安:承継実行日(2027年3月31日)まで
    常時10人以上の労働者を使用する使用者は、始業・終業時刻や賃金、退職に関する事項などを定めた就業規則を作成し、行政官庁に届け出る義務があります(労働基準法89条)。事業譲渡で使用者が交代した場合、届出義務者は後継者になると考えられますが、既存の就業規則をそのまま維持できるか、名義だけ切り替えれば足りるかは条文に直接の定めがなく、確認できていません。内容を変更しない場合でも、事業主交代を機に届出内容を点検し、労働基準監督署へ再届出の要否を確認することをおすすめします。
    出典(要確認):労働基準法89条(届出義務者は要確認)
このチェックリストは「事業譲渡」型の個人事業承継(生前贈与・売買など、承継実行日が明確なケース)を前提にした一般的な手続きの整理です。使用者(事業主)が交代した場合に既存の36協定・就業規則をそのまま維持できるかどうかは、条文や厚生労働省の公表資料に個人事業の事業譲渡を直接対象にした明文の定めが見当たらず、今回一次資料で確認できていません。厚生労働省のQ&Aが示す「事業場の同一性があれば労使協定は引き続き有効」という考え方は会社分割(法人のみ可能な手続き)を前提にしたものであり、個人事業の事業譲渡にそのまま当てはまるとは断定できません。相続(先代の死亡)による承継の場合の扱いも今回対象外です。実際の手続きの前に、所轄の労働基準監督署・社会保険労務士へご確認ください。

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