無料公開中

旅館業の承継、いつまでに承認が要る?

旅館業法では、生活衛生関係営業8業種の改正(2023年12月13日施行)のうち旅館業だけが、事業譲渡・合併・分割のいずれも「届出」ではなく都道府県知事の「承認」を必要とします。相続には死亡後60日以内という明示の申請期限がありますが、事業譲渡・合併・分割にはその期限がありません。承継の形態を選ぶと、申請の位置づけと注意点を表示します。個別の判断はできません。

結論の早見表

確認すること結論根拠
相続で引き継げるか届出ではなく承認が要ります。死亡後60日以内に知事へ申請し、承認を受けると営業者の地位を承継します。申請中は被相続人への許可を相続人にしたものとみなします。旅館業法第3条の4
事業譲渡で引き継げるか譲渡人と譲受人が知事の承認を受けたときに、譲受人が営業者の地位を承継します。承認を受けるまでは承継できません。旅館業法第3条の2第1項
承認・届出の期限相続は死亡後60日以内の申請です。譲渡には日数の定めがなく、承継を予定する日までに承認を受けられるよう早めに保健所へ相談してください。旅館業法第3条の4第1項、第3条の2
このツールは旅館業法の旅館業(旅館・ホテル営業、簡易宿所営業、下宿営業)に限った整理です。食品衛生法の許可営業・理容所・美容所・クリーニング所等、他の業法にもとづく営業は対象外で、それぞれ根拠法令が異なります。承認申請の具体的な必要書類・標準審査期間は今回一次資料で確認できていないため、実際の申請前に管轄の保健所へご確認ください。

届出期限の日付の計算例

  1. 相続の申請期限:死亡日が2026年10月1日なら、申請の末日は2026年11月30日
    相続人が事業を続けるときは、死亡後60日以内に都道府県知事へ承認を申請します。期間の初日は数えないため(民法第140条)、10月2日から数えて60日目の11月30日が末日です。日数・月数の数え方だけの例で、期間の初日は数えない扱い(民法第140条)を前提にしています。末日が休日の場合の扱いや個別の期限は、管轄の保健所で確認してください。
    出典:旅館業法第三条の四第1項、民法第140条

よくある質問

  1. 旅館業を事業譲渡で引き継ぐとき、届出だけで済む?
    済みません。旅館業法では事業譲渡も、譲渡人と譲受人が都道府県知事の承認を受けたときに、譲受人が営業者の地位を承継します。届出で足りる食品衛生法の営業許可などとは扱いが異なります。
    出典:旅館業法第三条の二第1項(e-Gov法令検索)
  2. 旅館業の経営者が亡くなったら、相続人はいつまでに何をする?
    引き続き旅館業を営もうとする相続人は、被相続人の死亡後60日以内に都道府県知事へ申請し、承認を受ける必要があります。相続人が2人以上いる場合は、全員の同意で承継する人を選びます。
    出典:旅館業法第三条の四第1項
  3. 相続の承認を待つ間、営業を続けてよい?
    申請をした場合、被相続人の死亡の日から、承認を受ける日または承認しない旨の通知を受ける日までは、被相続人への許可が相続人へのものとみなされます。この間の営業の扱いは、申請前に管轄の保健所へ確認してください。
    出典:旅館業法第三条の四第2項
  4. 事業譲渡や合併・分割の承認申請に、期限はある?
    相続の60日のような日数の定めは、条文上ありません。ただし承認を受けるまでは営業者の地位を承継できないため、承継を予定する日までに承認を受けられるよう、早めに保健所へ相談してください。審査にかかる標準的な期間は、一次資料では確認できていません。
    出典:旅館業法第三条の二第1項・第三条の三第1項
  5. 事業譲渡の後に、行政の調査はある?
    事業譲渡で地位を承継した場合、都道府県知事は、承継の日から6か月を経過するまでの間に、業務の状況を少なくとも1回調査することとされています。相続・合併・分割には、この調査の規定はありません。
    出典:令和5年法律第52号附則第三条第1項

同時に確認する届出

旅館で飲食を提供したり温泉を使ったりする場合は、旅館業とは別の許可・承継の手続きも確認します。
食品衛生法の許可営業の承継:2023年12月13日から、事業譲渡も地位承継届の対象です。
温泉の利用許可の承継:相続は死亡後60日以内に都道府県知事へ承認を申請します。
どの届出・許可が必要かは、管轄の保健所・都道府県でご確認ください。

承継・廃業をさらに詳しく

このツールは会員登録・課金機能を持たず、入力値はサーバーへ送信しません。制度根拠・確認日は 一次情報台帳を参照してください。

許認可の承継のあとに確認すること