無料公開中

砂利採取業者・採石業者の登録の承継(相続・譲渡・合併・分割)

砂利採取業と採石業は、事業を行う区域を管轄する都道府県知事の登録を受けて営みます。 砂利採取法第8条と採石法第32条の6は、事業の全部の譲渡し・相続・合併・分割で、承継した人が業者の地位をそのまま承継し、遅滞なく都道府県知事へ届け出ると定めています。 認可を待たずに地位が移る型で、承継する人に登録の拒否事由があるときだけ移りません。個別の審査の結果は判断できません。

4つの状況で、承継する人と手続きを比べる

  1. 事業の全部を第三者へ譲り渡した(事業譲渡)
    手続き:認可は要りません。事業の全部を譲り受けた人が、業者の地位を承継します。
    承継する人・注意点:事業の一部だけの譲渡は、この条文の対象に入っていません。
    出典:砂利採取法第8条第1項、採石法第32条の6第1項(e-Gov法令検索)
  2. 個人の事業者が亡くなった(相続)
    手続き:認可は要りません。相続人が業者の地位を承継します。
    承継する人・注意点:相続人が2人以上いるときは、全員の同意で事業を承継する相続人を選んだ場合に、その人が承継します。
    出典:砂利採取法第8条第1項、採石法第32条の6第1項(e-Gov法令検索)
  3. 法人が合併した
    手続き:認可は要りません。合併後に存続する法人、または合併で設立した法人が承継します。
    承継する人・注意点:承継する法人の業務を行う役員に、登録の拒否事由(罰金以上の刑から2年、登録取消しから2年、暴力団員等)に当たる人がいると、承継されません。
    出典:砂利採取法第8条第1項、採石法第32条の6第1項(e-Gov法令検索)
  4. 法人が会社分割で事業を引き継がせた
    手続き:認可は要りません。事業の全部を承継させる分割に限り、承継した法人が業者の地位を承継します。
    承継する人・注意点:事業の一部を承継させる分割は、この条文の対象に入っていません。
    出典:砂利採取法第8条第1項、採石法第32条の6第1項(e-Gov法令検索)

承継の後に必要なことと、承継できない場合

  1. 承継した人は、遅滞なく都道府県知事へ届け出る
    地位を承継した人は、経済産業省令で定めるところにより、遅滞なくその旨を都道府県知事に届け出ます。 条文に日数の定めはなく、様式は省令にあるため、このページでは扱いません。
    出典:砂利採取法第8条第2項、採石法第32条の6第2項
  2. 登録の拒否事由に当たる人は、地位を承継できない
    罰金以上の刑から2年を過ぎていない人、登録の取消しから2年を過ぎていない人、取消しを受けた法人の役員だった人、暴力団員等、役員にこれらの人がいる法人、暴力団員等が事業活動を支配する人は、承継できません。 承継する側の役員や経歴を、譲渡や合併の前に確かめる必要があります。
    出典:砂利採取法第6条第1項、第8条第1項ただし書/採石法第32条の4第1項、第32条の6第1項ただし書
  3. 業務主任者・業務管理者がいない人も地位は承継するが、登録の取消し対象になりうる
    登録には、事務所ごとに、試験に合格した人などを砂利採取の業務主任者(採石業は業務管理者)として置くことが求められます。 この条件は承継できない事由に入っていませんが、砂利採取法では、置かない状態になってから2週間を過ぎてもそのままだと、登録の取消しや事業停止の対象になります。 承継の前に、承継後の事務所に置ける人がいるかを確かめておく必要があります。
    出典:砂利採取法第6条第1項第6号、第8条第1項、第12条第1項第2号/採石法第32条の4第1項第6号
  4. 採取場ごとの採取計画の認可は、別に確認が要る
    登録とは別に、採取を行う場所ごとに採取計画の認可を受ける仕組みがあります(砂利採取法第16条、採石法第33条)。 承継した人が既存の採取計画の認可をそのまま引き継げるかは、確認できた条文がありません。都道府県の担当窓口へ確かめる必要があります。
    出典:砂利採取法第16条、採石法第33条
  5. 後継者がいない廃業では、遅滞なく廃止を届け出る
    登録に係る都道府県の区域内で事業を廃止したときは、遅滞なく都道府県知事へ届け出ます。 廃止すると登録は効力を失います。砂利採取法では、採取を廃止した採取場の採取計画の認可も効力を失います。
    出典:砂利採取法第10条・第11条・第25条/採石法第32条の8・第32条の9

ほかの許認可の承継と並べる

  1. 砂利採取業者・採石業者の登録
    事業の全部を承継する場合に、認可なしで地位が移り、承継後に遅滞なく届け出る型です。
    出典:砂利採取法第8条、採石法第32条の6
  2. 貨物利用運送事業の第二種・港湾運送事業
    譲渡・合併・分割・相続で国土交通大臣の認可が要る型です。砂利採取業・採石業とは、効力が生じる条件が逆です。
    出典:貨物利用運送事業法第29条、港湾運送事業法第18条(当サイトの別ページ)
事業の全部の承継で認可が要らないこと、承継する人の拒否事由、遅滞なくの届出、業務主任者(業務管理者)の配置、廃止の届出と登録の失効は、e-Gov法令検索の原文(砂利採取法、採石法、2026-10-08確認)で確認しました。 届出の様式、添付書類、採取計画の認可の承継の扱い、河川区域内の採取の扱いは確認できていないため、このページでは扱いません。 実際の手続は、事業を行う区域を管轄する都道府県の担当窓口へ事前にご相談ください。

よくある質問

  1. 砂利採取業者や採石業者が亡くなったら、登録は相続人に引き継がれる?
    相続人が業者の地位を承継し、遅滞なく都道府県知事へ届け出ます。認可を待たずに移る型です。ただし、承継する人が登録の拒否事由(暴力団員等など)に当たるときは移りません。
    出典:砂利採取法第8条、採石法第32条の6(e-Gov法令検索、2026-10-08確認)
  2. 承継の届出は、何日以内にする?
    条文に日数の定めはなく、「遅滞なく」とあります。届出の様式は経済産業省令にあり、このページでは確認していません。
    出典:砂利採取法第8条第2項、採石法第32条の6第2項
  3. 事業の一部だけを会社分割で引き継がせるときも、地位は移る?
    移りません。会社分割は、事業の全部を承継させるものに限って承継の対象です。事業の一部を承継させる分割は、この条文の対象に入っていません。
    出典:砂利採取法第8条第1項、採石法第32条の6第1項
  4. 業務主任者がいなくても、登録は承継できる?
    業務主任者(採石業は業務管理者)の不在は、承継できない事由に入っていません。ただし砂利採取法では、置かない状態になってから2週間を過ぎてもそのままだと、登録の取消しや事業停止の対象になります。承継後の事務所に置ける人を、事前に確かめてください。
    出典:砂利採取法第6条第1項第6号・第12条第1項第2号、採石法第32条の4第1項第6号
  5. 登録を引き継げば、採取場の採取計画の認可もそのまま使える?
    確認できた条文がありません。採取計画の認可は登録とは別に採取場ごとに受ける仕組みで、承継した人が既存の認可を引き継げるかは、都道府県の担当窓口に確かめる必要があります。
    出典:砂利採取法第16条、採石法第33条

承継・廃業をさらに詳しく

このページは会員登録・課金機能を持たず、入力値も扱いません。制度根拠・確認日は 一次情報台帳を参照してください。