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米穀等取扱事業の届出:食糧法第47条の再届出と第9条の新届出、相続・譲渡の扱い

米穀等取扱事業の届出は、年間20精米トン(22玄米トン)以上300玄米トン未満なら現行の食糧法第47条の再届出、年間300玄米トン以上なら2026年10月から始まった第9条の新届出に分かれます(届出期間は令和8年10月1日から令和9年4月1日)。2026年10月15日に法令と農林水産省の資料を確認したところ、届出を相続や譲渡で引き継ぐ規定は見つからず、事業をやめたときは廃止届が要ります。

ここでは法令と農林水産省の資料の整理にとどめ、個別の判断はしません。死亡や譲渡のときの届出の扱いは、主たる事務所の所在地を担当する地方農政局の案内を優先してください。

現行の届出(食糧法第47条)で確認できたもの(5件)

  1. 届出が要るのはどんな事業者か:米穀の出荷・販売を年間20精米トン以上行おうとする者は、事業を始める前に届出
    届出の対象は、米穀の出荷または販売の事業を行おうとする人です。省令で定める規模(年間20精米トン)に満たない事業は除かれます。玄米は精米に直すと0.91倍なので、玄米では22トン以上が目安です。無償で譲った米は、この数量に含めません。20精米トンに満たなくても、届出を出すこと自体はできます。
    根拠:食糧法第47条第1項、農林水産省「米穀の出荷及び販売の届出に関するQ&A」Q4
  2. 届出事項が変わったとき:遅滞なく変更届。商号・名称・氏名、住所、代表者、主たる事務所の所在地などが変わったとき
    届け出た内容に変更があったときは、遅滞なく届け出ます。日数の定めはありません。農林水産省のQ&Aでは、変更の例に郵便番号と電話番号も挙がっています。一方、届出後に年間の販売数量が増減しても、変更事項には当たらないとされています。個人事業者が屋号や住所を変えたとき、法人の代表者が替わったときが、変更届を考える場面です。
    根拠:食糧法第47条第2項
  3. 事業をやめたとき(廃業・譲渡で自分は事業をやめる側):届出事業者は、事業を廃止したら遅滞なく廃止届。出さないと20万円以下の過料
    届出をした人(届出事業者)が事業を廃止したときは、遅滞なく届け出ます。出さなかったり、うその届出をしたりすると、20万円以下の過料の対象です。農政局のページには、様式として開始届(第10号)、変更届(第11号)、廃止届(第12号)が載っていて、押印は要りません。
    根拠:食糧法第47条第3項、第62条第1号
  4. 届出を引き継ぐ規定があるか:「承継」「相続」の語を含む規定は見つからない。後継者は自分の届出が要ると読める
    食糧法の現行条文には、「承継」「相続」の語がありません。第47条第1項は、事業を行おうとする者が「あらかじめ」届け出ると定めているため、事業を引き継ぐ人が20精米トン以上を扱うなら、自分の名前で事業開始前に開始届を出す整理になります。ただし、この読み方を示した公式の解説は確認できていません。亡くなった人の廃止届を誰がいつ出すかを定めた記載も、見つかりませんでした。
    根拠:食糧法(現行版の全文を確認)
  5. 無届で事業を行ったとき:届出をせず、またはうその届出で事業を行った者は50万円以下の罰金
    第47条第1項の届出をしないまま、あるいはうその届出で出荷・販売の事業を行うと、50万円以下の罰金です。農林水産省のQ&Aは、年間20精米トン以上なのに届出がないという情報を得たとき、巡回点検で確認し、提出を指導するとしています。事業を引き継いだ直後に届出が抜けないよう、時期に注意が必要です。
    根拠:食糧法第59条

2026年10月から始まった新しい届出(3件)

  1. 2026年10月1日に始まった新しい届出
    農林水産省は、食糧法の改正で、米の流通の実態をつかむために、一定規模以上の米の取扱事業者に新しい届出(食糧法第9条)を求めるとしています。受付は2026年10月1日から2027年4月1日までで、電子申請(eMAFF)が原則です。
    根拠:農林水産省「米穀等取扱事業の届出について」(2026-10-15確認)
  2. 規模による区分
    出荷・販売、または加工・中食・外食の事業で年間300玄米トン以上なら、第9条の届出(特定規模届出事業者)です。出荷・販売で20精米トン以上300玄米トン未満なら、第47条の届出(一般届出事業者)を、届出事項を増やして出し直します。精米は0.91で割って玄米に換算して足します。
    根拠:農林水産省「米穀等取扱事業の届出について」(2026-10-15確認)
  3. いまの届出はいつまで必要か
    農政局のページによると、2027年3月31日までに米穀の出荷・販売の事業を開始、変更、廃止するときは、従来の届出(開始届・変更届・廃止届)が必要です。事業の承継や廃業を2027年3月までに考えている場合は、従来の届出と新しい届出の両方を確認してください。
    根拠:農林水産省「米穀等取扱事業の届出について」(2026-10-15確認)

よくある質問

  1. お米を直売している個人の農家が亡くなったら、子は父の届出で販売を続けられる?
    食糧法には届出を相続で引き継ぐ規定が見つかりませんでした。年間20精米トン以上を出荷・販売する場合、子が自分の名前で届出を出す整理になると読めますが、公式の解説は確認できていません。実際の扱いは、主たる事務所の所在地を担当する地方農政局に確認してください。
    出典:食糧法第47条(e-Gov法令検索、2026-10-15取得)
  2. 米穀店を事業譲渡するとき、譲渡した側の廃止届と譲り受けた側の開始届は両方いる?
    条文では、届出事業者が事業を廃止したら遅滞なく廃止届、事業を行おうとする者は事前に開始届です。譲渡する側が廃止届、譲り受ける側が20精米トン以上を扱うなら開始届、という組み合わせが考えられますが、譲渡時の特別な扱いは確認できていません。
    出典:食糧法第47条第1項・第3項
  3. 年間の販売量が20精米トン未満なら、何もしなくてよい?
    20精米トン未満は届出の義務の対象外です。ただし、届出を出すこと自体はできます。販売量が20精米トン以上になる見込みが出たときは、その前に届出が必要です。新しい制度の300玄米トン以上の区分は、20精米トンとは別の基準です。
    出典:食糧法第47条第1項、農林水産省Q&A Q1・Q5
  4. 新しい届出を出すと、これまでの届出はどうなる?
    20精米トン以上300玄米トン未満の事業者は、従来の第47条の届出を、届出事項が増えた形で出し直します。300玄米トン以上で第9条の届出をした人は、第47条の届出は不要とされています。出し直しの受付は2027年4月1日までです。
    出典:農林水産省「米穀等取扱事業の届出の概要」・運用要領

確認できていないもの

個人事業者が亡くなった後の廃止届を誰がいつ出すか、事業を譲り受けた人の開始届の時期、新しい第9条の届出での変更届・廃止届の条文は、今回確認できていません。食品衛生法の営業の届出(米穀の卸売・小売)は別の制度で、保健所が窓口です。個人の資格が移らない点は個人の資格と事業の許可の違いを、事業全体の手取り比較はトップページを確認してください。

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