無料公開中

事業用の店舗・工場等、相続登記の申請義務はいつまで?

2024年4月1日に義務化された相続登記の申請は、事業用の店舗・工場等の不動産を相続する場合も、住宅用地と同じ期限のルールが適用されます。相続の開始と不動産の取得を知った日を入力すると、申請期限までの残日数を表示します。個別の登記手続・必要書類の判断はできません。

相続登記の申請期限:2029年1月1日まで残り1096日

申請義務の内訳

  1. 申請義務の根拠
    相続により不動産の所有権を取得した相続人は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつその不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内に、相続登記の申請をしなければなりません。事業用の店舗・工場等の不動産か住宅用地かを区別する特別な扱いは、法務省の公式解説には記載がなく、同じ一般ルールが適用されると考えられます。
    出典:不動産登記法第76条の2第1項
  2. 遺産分割が期限までに終わらない場合
    遺産分割協議がまとまらず期限までに正式な相続登記ができない場合は、「相続人申告登記」という簡易な手続で義務を暫定的に果たせます。法務局へ「自分がこの不動産の相続人の一人である」旨を申し出るだけの手続で、申出をした相続人についてはその時点で申請義務を履行したものとみなされます。ただしこれは不動産の権利関係を公示するものではなく、後日その不動産を売却したり、事業資金の借入で抵当権を設定したりする場合は、遺産分割の結果にもとづく正式な相続登記をあらためて行う必要があります。
    出典:不動産登記法第76条の3(相続人申告登記)、法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」
  3. 施行前に発生していた相続の扱い
    2024年4月1日より前に発生した相続で、まだ相続登記をしていない不動産も義務化の対象です。この場合は2027年3月31日までに申請すれば義務を果たしたことになり、過料の対象にはなりません。すでに所有権の取得を知った日が施行日以降であれば、通常どおりその日から3年以内が期限です。
    出典:民法等の一部を改正する法律(令和3年法律第24号)附則第5条第6項
  4. 過料の運用
    登記官が相続人ごとの取得の認識時期を把握することは容易ではないため、期限を過ぎたら即座に過料になるわけではなく、まず登記官からの催告があります。正当な理由なく応じない場合に裁判所へ通知され、裁判所が該当性を判断したうえで過料を科す旨の裁判が行われます。実際にどの程度の頻度で過料が科されているかの運用実績は、今回確認できていません。
    出典:法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」
このツールは不動産登記法にもとづく相続登記の申請義務(期限からの逆算)に限った整理です。遺産分割協議の進め方、相続人申告登記の具体的な申出方法・必要書類、事業用不動産を事業承継で活用する際の税務上の取り扱い(個人版事業承継税制の対象資産等)は、今回の一次資料では扱っていません。事業用不動産を含む相続の手続に迷う場合は、早めに法務局または司法書士へご相談ください。

よくある質問

  1. 店舗や工場の土地建物を相続したら、いつまでに相続登記が必要ですか。
    相続により所有権を取得した人は、自分のために相続の開始があったことと、その所有権を取得したことを知った日から3年以内に、所有権の移転の登記を申請する義務があります。住宅に限らず、事業用の不動産も対象です。
    出典:不動産登記法第76条の2第1項(e-Gov法令検索、2026-10-12取得)
  2. 期限までに登記をしないと、罰則はありますか。
    正当な理由がないのに申請を怠ったときは、10万円以下の過料に処せられます。
    出典:不動産登記法第164条第1項
  3. 遺産分割の話し合いがまとまらず、3年以内に登記できないときはどうすればよいですか。
    相続人である旨を登記官に申し出る制度があります。期間内に申出をした人は、申請の義務を履行したものとみなされます。ただし、この申出は権利関係を公示するものではないため、売却や担保設定をするときは、別に所有権の移転の登記が必要になります。
    出典:不動産登記法第76条の3第1項・第2項

事業に使っていた土地を相続するときの税の軽減は、小規模宅地等の特例(事業用)で確認します。

承継・廃業をさらに詳しく

このツールは会員登録・課金機能を持たず、入力値はサーバーへ送信しません。制度根拠・確認日は 一次情報台帳 を参照してください。